
時間を経た美しさを活かすリノベーション
築42年の古民家を和モダンテイストにリノベーション。自然素材のぬくもりと現代の快適さを兼ね備えた愛着ある空間に生まれ変わりました。お客様のご要望は、現状の年を経た素材の味わいを残しつつインテリアはシンプルにし、家族との繋がりや家事動線を改善することでした。さらに、これからも永く住み続けるためにも耐震補強、断熱など性能向上させる点をご提案いたしました。
玄関まわり
玄関先の寒さを改善するため、断熱性能の高い玄関サッシに交換しました。
また家族の靴などの収納を勝手口に移設することで、玄関スペースが広くなりお客様をいつでも気持ちよく迎え入れることができるようになりました。
玄関ホール
玄関ホールは、両袖のガラス建具を外して広々とした開口にしました。
また、既存の格天井や二段框を活かしつつ、白しっくい壁と無垢床板を採用し、明るくすっきりとした空間になりました。
階段まわり
階段まわりは床のみ無垢材に張り替えました。既存壁の羽目板張りや天井の織物クロスは味のある風合いを活かしています。
和室
田の字型の一角は和室を残しました。お客様を迎える空間だけでなく、敢えて他室からの繋がりをなくすことで周囲の音や視線に気を取られることなく、娘さんがギターを弾いたり音楽を聴くことに集中できるスペースにしました。
また床の間の両袖に押入れを設けることで補強壁が増設でき、構造とデザインが融合しました。
ダイニング
耐震補強で壁量を増やしましたが、できるだけ既存の間仕切り建具を流用して以前からの風合いを最大限に残しました。また年間を通しての断熱効率や風通しなどを考慮し、季節ごとに建具の脱着をご提案しました。窓際にはカウンターを設け、夕飯までの間は娘さんが宿題をするスペースにしました。
リビング(冬)
冬場でも暖かい日差しが部屋の奥まで差し込むので、冬に過ごすリビングとして設けました。南に面した窓から見える桜や椿、つつじなどの四季折々の風景を楽しむことができる空間になりました。
また玄関から近いので娘さん達のお友達が集うスペースにもなりました。
キッチン
対面キッチンからダイニングへ抜けるレイアウトに変更し、FIX窓は外部からの視線を遮るため目線より上になるように設置しました。コンロ台横には脱着できるカウンターを設け、オーブンレンジやゴミ箱などフレキシブルに使える家事カウンターを設置しました。
水まわり・ランドリー室
洗濯乾燥機から物干しスペースへの移動距離を短くし、洗濯物を運ぶ手間を最小限にするために、洗濯機・乾燥機と物干しスペースを隣接させました。また、洗濯物を一箇所で完結できるように、アイロンがけや洗濯物をたたむスペースを確保し、洗剤やハンガーなどの洗濯用品などをまとめて収納できるスペースを設けることでランドリー室全体がすっきりと片付きました。脱衣室はファミリークローゼットや今後の介助などを踏まえ幅広く使えるようにしました。
勝手口、廊下
家族玄関を勝手口にすることで収納スペースが広くとれ、靴などの出し入れがしやすくなりました。また帰宅後、すぐに手洗いができるよう手洗い器を設置しました。
平面計画図
家族とのライフスタイルの変化に対応しつつなおかつ『家族との繋がりを大切にできる動線』として伝統的な間取りの田の字型を活かしました。家族が最も集まるリビングを2ヵ所設けることで、季節ごとに住まい手がより快適な部屋で過ごせる空間利用をご提案をしました。洗面脱衣室には収納を設けランドリー室からの家事動線を簡略化できる工夫をしました。
特に配慮した事項
築42年ではあるものの建具の反りや傾きがほどんどなく、床鳴り、雨漏れも最小限に限られており、内部仕様や表しの構造部などが良い状態でした。伝統的な風合いを残し経年美化を引き立てながら現代的な暮らしに対応した空間に配慮しました。
1Fのみ耐震等級0.38→1以上で減災の耐震補強、1・2F全室窓まわりは断熱サッシ(LIXIL サーモスL)と内窓(LIXIL インプラス)を設置し、水まわりは躯体の断熱改修で性能を向上させました。
事業所情報
ビエンカサでは、お客様との信頼関係を深めるため、ヒアリング調査からコーディネート、施工管理、アフターメンテナンスまでを一人のスタッフが担当させていただきます。お客様に最高のご満足をご提供したいという思いでご相談から完成までとことんお付き合いさせていただいています。