2階を生まれ変わらせた2世帯住宅
お母様を見守れる二世帯住宅を実現するため、マンション住まいであったお客様ご家族とご一緒に、築50年超の家が抱える諸問題を、可視化などによって一つひとつ明らかにしながら、3DCADのパースなどを用いて具体的な意見を出し合って、実際の空間をつくりあげるプロセスを重視した。
水回りの間取り変更
各居室どちらからでも行きやすい位置にトイレを設け、北側奥に浴室と洗面脱衣室、浴室が設けられていた位置にキッチンをレイアウトしました。
施工前は浴室やトイレが後から付け足されていった「残りの空間」のようなしつらえ方となっていて、家族には受け入れ難い条件となっていました。
水回りの間取りを大きく変えることで、各お部屋のスペースを十分にとり、使いやすく、くつろげる空間になりました。
キッチン
浴室が設けられていた位置にキッチンをレイアウトしました。浴室にあった窓は、キッチンの為にしつらえたかのように見えます。
リビングとは連続しつつも、作業空間であるキッチンと、くつろぎの空間のリビングの空間の性質の違いを意識するように、視線を通さない節目がついています。
リビング
和室だった居間を洋室に変え、リビングにしました。
居間はほとんど真壁の和室でした。
部分的に耐震補強がされており、これらを生かしながら、内装を統一感があり新しい生活に合ったものにしました。
和室
4.5畳の南西の畳の部屋は大壁の和室として目積ヘリ無しの薄畳にして残しました。この部屋は物干しができる窓とし、雨が降ってもすぐ取り込むことができるようにしながら、畳の上に広げながらたたんだりできる家事のスペースとしても重宝です。
リビングともつながりをつくっており、くつろぎスペースとして利用できるほか、薄畳をフローリングにリフォームすれば、リビングの拡張ができたり、隣接するベッドルームにできたり、今後の変化にも柔軟に対応できるようにしています。和室の天井はグレーにし、落ち着きのある「新感覚の和室」として演出しました。
浴室
元の洗濯コーナーとトイレのあったスペースに浴室を設けました。2面あった窓の片方を塞ぎ、熱環境を有利にしながら、家族で使いやすい1坪タイプのシステムバスにしました。
共働きであるため、浴室は隣の洗面脱衣室と連続してランドリースペースとしての役割も担っています。
洗面室
元のキッチンがあった場所に、洗面脱衣室として仕切られた部屋をしつらえました。キッチン前に合った横長の引違い窓の片側を塞ぎ、3面鏡やウォールキャビネットのある洗面化粧台を設けながら、片側の窓は残し、洗濯機の上から明かりを取り入れた明るい部屋にしています。物干しをかけられるようにすることで、浴室と連続したランドリールームとしての機能性を高めています。
トイレ
2階のホールに近く、各居室からも均等に近い位置にトイレを設け、窓を設けることはできませんでしたが、キッチンだった時の換気扇の穴を利用して、機械換気を設け、24時間常時換気できるように機器を選定しました。洗面脱衣室や浴室は、構造と配管の都合上、リビングの床面よりも10センチほど高くしなくてはなりませんでしたが、トイレは1階下屋の小屋裏空間を利用して、勾配を確保した排水管を設けることで、バリアフリーを実現しました。
洋室
東にあった和室は、洋間の寝室に変え、プライバシーの確保が出来る部屋にするとともに、内装も大きな壁面にアクセントクロスで色に変換を持たせた特徴ある部屋にしています。
事業所情報
地元密着で安全・安心・信頼を企業概念として活動する技術者集団です。有資格者数では群を抜く多さを誇ります。