眠っていた築130年の家がつなぐ家族の輪
「築130年超の生家を末永く守りたい」
みんなが集まるコミュニティー空間
ご主人様が生まれ育った築130年超の古民家。
代々住み継がれた家を守り住み継ぐ為、地域性や風土の特徴を熟知する地元在住の大工により寒さ対策を万全にして快適な住まいへと生まれ変わった。
LDKの天井を吹き抜けとし、⼩屋裏はロフトに改造、開放感と明るさを確保した。
リフォーム範囲は全て断熱材を施工し、薪ストーブを設置。
ロフトを含め薪ストーブの暖気循環をはかった。
リビングダイニング
昔ながらの間取りは間仕切りが多い上、低い天井で暗さと閉塞感があった。
改装計画にて間取り変更を行い、LDKの天井を吹き抜けとし、屋根裏はロフトに改造。
見違えるほど明るく開放感あふれる空間が誕生した。
床とキッチン腰壁には柔らかさを持つカラマツの無垢材を採用。
濃い色の梁や厚鴨居、柱とのコントラストが美しく、足ざわりもよく暖かい。
キッチン
元々北側に配置されていたキッチンは暗く、隙間風も寒く、家事のし難い空間だった。
LDK一体型とし、キッチンを南面に配置する事で明るく暖かく開放的な家事空間へと変身した。
又ご夫婦とも料理がお好きな為、キッチンは対面式に計画した。
2人で料理をしながら会話を楽しめ、且つ広い作業スペースで夫婦で楽しく家事ができる幸せな空間。
薪ストーブ
リフォーム範囲は全て断熱材を施工し、薪ストーブを設置。
ロフトを含め薪ストーブの暖気循環をはかった。
ドイツ製の薪ストーブのおかげで、エアコンを使わずとも暖かさを確保。
重さと熱さに耐えられる様、薪ストーブの床はタイル敷きに。
仏壇が納められた収納扉の上には既存欄間を再利用し、既存書院は玄関に再利用した。
既存を再利用する事で、旧家の思い出も引継いでいる。
リビング
広くなったリビングは、窓からの四季折々の景観もゆっくりと楽しめる。
紅梁と呼ばれる直径約45cmの太い梁が重厚感たっぷりに空間を引き締めている。
洋室
リビング奥にある洋室は布団が敷ける様、一部畳敷きに。
畳も既存畳を使用しコストダウンも意識している。
壁はご主人様ご希望の「大正ロマンっぽい雰囲気」を演出する為、えんじ色のアクセントクロスを採用。
廊下
廊下に接する洋室入口には、元々は玄関から和室への入口扉として活躍していた既存建具を再利用し、旧家の思い出も引継いでいる。
内装は明るく仕上げ、開放的な廊下を演出。
階段兼パントリー
階段下の空間も収納スペースとして最大限活用する為、
手持ちの収納家具も置ける様広く確保したパントリー。
スケルトン階段は開放的な空間を演出し、手摺も木材で造作した。
既存の厚鴨居はあえてそのままの姿で再利用し、昔扉がついていた旧家の雰囲気も残している。
ロフト
物置になっていた屋根裏はロフトスペースへと改装した。
冬は薪ストーブの暖気が上昇して暖かく、ここが寝室代わりとなる。
吹抜けを勾配天井にした事で、リビングの開放感と明るさも増大。
今まで屋根裏に隠れていた見事な虹梁には、130年以上も渡る代々受け継いだ家の歴史が刻まれている。
これからも生家を共に見守り、引継いでくれる頼もしい存在。
玄関
壁には元々書院に使われていた建具をはめ込み、家の顔として出迎えてくれる。
玄関土間から踊り場まで段差を複数設ける事で、昇り降りし難かった段差を解消。
内装も明るく仕上げ、明るく暖かい空間を演出。
玄関土間
玄関収納の扉には押入れの既存引き戸を再利用。
既存建具を効果的に活用する事で、旧家の名残を漂わせた趣のある玄関空間に生まれ変わった。
新しさの中に長い歴史の重みと家族の思い出を感じさせてくれる。
天井は高く仕上げ、土間はタイル敷きに改装。
「屋内の寒さが外よりも深刻だった以前とは全然違い、今では家に入った瞬間に快適さを感じます」とご主人様。