「リフォーム会社を経営する上で欠かせない"弱者戦略"とは?〜OB顧客維持戦略 前編〜」
これまで2回に渡って、中小企業のリフォーム会社が取るべき弱者戦略についてお伝えしてきました。
第1回記事 リフォーム会社を経営する上で欠かせない"弱者戦略"とは?
第2回記事 リフォーム会社を経営する上で欠かせない"弱者戦略"とは?~集客編~
第1回記事では、「弱者が強者に勝つための市場選び」について
第2回記事では、「選定した市場でどのように認知を獲得するのか」について
お伝えしました。
そして今回は、ランチェスター戦略を用いた中小企業の経営戦略第3弾となります。
今回のテーマはずばり「リピート顧客(OB顧客)をいかにして獲得するか」についてお話しをしたいと思います。
ランチェスター戦略についてはこちらの記事に詳しく記載しています。
リフォーム会社成長の鍵はOB顧客との関係性にあり!
そもそもOB顧客との関係維持は誰のため?
OB顧客との関係を維持するためにまず考えておかなければいけないこと。
それは"顧客維持=リピートは誰のためのあるのか"を明確にしておくことです。
会社を経営する上では、自社の経営安定のためと考えがちです。
もちろん、OB顧客によるリピートは競合との争いを避けられるためメリットは大きいです。
ですが会社のためのリピート戦略と位置付けると、関係維持のようで"リピートを獲得するための売り込み"になりがちです。
「私にメリットがあるので友達になりませんか?」
と言われて気持ちのいい人はいませんよね。
OB顧客との関係維持の目的はずばり
「お客様自身へのメリットを最大化させること」と捉えてください。
その意識を社内で統一することから、本当の顧客関係維持戦略が始まります。
OB顧客が得られるリピートのメリットって何?
では、リピートすることがOB顧客にとってどんなメリットがあるのか考えてみましょう。
お客様のリピートは以下の条件を満たした時に発生します。
・一度受けたサービスに満足している状態
・その満足感が継続している状態
つまり、リピートするお客様は「あの会社に頼めばまた満足するサービスが受けられるから依頼しよう」という心理状況なのです。
ここでお客様が得られるメリットは以下の2点です。
・満足感を得られることが約束される安心感
・他のサービスと比較する手間が省ける
確かに、依頼するたびに色んな会社に相見積りをとって、その会社が誠実なサービスを提供してくれるのか吟味しなくてはいけないとなると手間もストレスも掛かります。
お客様を手間とストレスから解放し続けることこそOB顧客との関係維持に不可欠なのです。
OB顧客からの支持は"サービスへの感動"から始まる。
「リピート客を増やすためには、既存顧客との継続的な関わりが必要だ!定期的に挨拶に行ってこい!」
これではOB顧客からのリピートが増えることは期待できません。
なぜなら、OB顧客は一度受けたサービスに満足しないとリピートを検討することはないからです。私たちは、満足を超えて"感動が必要だ"とお伝えしています。
サービスに感動するほど満足していただくにはどうしたら良いでしょうか。
その答えを知る方法は簡単です。
お客様にアンケートを取るのです。
お客様アンケートを取っているリフォーム会社は多くあると思いますが、一つ工夫を加えることでお客様がサービスの何を重要視しているのかを知ることができます。
アンケートの段階評価を見直す
企業アンケートには質問に対する回答を
【不満 やや不満 普通 やや満足 満足】という項目に分けているものを目にしますが
やや満足と満足の違いが明確になっていないため、お客様によって回答のブレが生じます。
そして満足の中に、「良かった」と「感動するほど良かった」が混ざってしまうため、本当に評価されている項目が見えづらくなってしまうのです。
これを【落胆 不満 普通 満足 感動】の5段階にしてみると、
「接客は良かったけど、感動するほどではなかったな」
「不満というよりがっかりだったな」
など一つ一つの回答に明確な理由を持って答えてくれるようになります。
この5段階評価は自社のサービスを感動レベルに引き上げ、OB顧客が離れなくなるヒントが隠されているのです。
お客様が見ているのは、施工?それとも接客?
とあるリフォーム会社がお客様アンケートを行ったところ、その結果に社員一同驚きを隠せない事実が判明しました。
【アンケート結果】
「ビン・缶の処理や工事中の後片付けを徹底していた」
「工事前の近隣への挨拶がとても紳士的だった」
「施工後の質問に迅速に対応してくれた」
上記のように施工以外のマナーや業務品質に関する感動の評価がとても多く見られました。
それまでは施工技術の向上に重きを置いていたところを、お客様との関わる姿勢に今まで以上に目を向け、理念やビジョンの浸透や、職人へのマナー研修を強化したところ、お客様からお菓子や果物の差し入れが増えたり、工事途中で「数年後のメンテナンスも頼むよ」とお声がけ頂いたり、お客様がファン化していく効果が目に見えて増えたそうです。
施工の良し悪しは目に見えづらい。
もちろん施工品質が重要ではないという訳ではありません。
ですが、施工品質は「良い時は見えづらく、悪い時に目に付くもの」なのです。
工事前後で目につきやすいものはマナーや業務品質の部分なのです。
お客様は私たちが思っている以上に作業中の様子を見ています。
初めて依頼したお客様は"信頼できる会社なのかどうか"常に疑いの目で見ていると言っても過言ではありません。
「そこはいいよそれくらいで」
「しょうがないよね」
こんな何気ない職人の一言から、不安感が上昇し、リピートどころかクレームに繋がってしまうこともあります。
それだけ不安を抱えた上で依頼されていることを理解し、お客様に誠実に向き合い警戒心が解け、信頼の目に変わると感動のサービスに限りなく近づいています。
自社のサービスを感動できるレベルに引き上げるために第三者の目を入れる
ベターライフリフォーム協会では、顧客視点のマナー・業務品質レベルを引き上げるための業務品質審査を毎年実施しています。
大まかに分けると下記のような項目を審査します。
自社の業務品質を自分たちで正当に評価・反省し、向上させていくことは容易ではありません。
例えるなら、テストを受けずに勉強を続けているようなもので、点数に反映されることで自分の学力が上がっているのかどうかより明確に把握できるようになります。
リフォーム会社におけるテストが業務品質審査です。年に一回の業務品質審査をを受けることで自社のサービスを第三者の目線から評価を受けることが出来ます。
改善内容が具体的に把握できることで毎年の目標設定も設定しやすくなるため、職人の成長にも繋がります。
業務品質を改善できるレベルに引き上げるには、業務品質審査を受けることはすごく有効です。
ここまで感動できるサービスを提供することについて言及してきましたが、
その後いよいよ、OB顧客にリピートしてもらうためのコミュニケーション戦略が始まります。
いくら感動するサービスを提供できたとしても、定期的に接点を持たないと記憶は薄れ、「そんな会社ありましたっけ?」と言われてしまう始末。
一説によると、どんなに感動しても人は3週間しか持たないと言われています。
お客様の感動を色褪せることなく維持し、リピートするOB顧客なってもらうのに必要なコミュニケーションとは。
次回、リフォーム会社を経営する上で欠かせない"弱者戦略"とは?〜OB顧客維持戦略 後編でお伝えします。
ベターライフリフォーム協会はリフォーム会社の強みを高めるお手伝いをいたします。
ベターライフリフォーム協会は中小リフォーム会社様の信頼性、提案力、技術力の向上を図ることを目的としております。
1、当団体は国土交通大臣登録団体であり、加盟していただくことでお客様からの信頼の向上に繋がります。
2、加盟することで自社のリフォーム業務品質を第三者が審査するシステムがありますので、お客様に自信をもって、「当社は安心です」と説明できます。
3、加盟することでBLR瑕疵保険を取り扱うことができ、お客様が安心して依頼をできるようになります。
4、リフォームローンを取り扱うことができるため、お客様への提案の幅が広がります。
5、BLRセミナーでは、財務・集客・ブランディングなどあらゆる面から会社を成長させるための戦略をお伝えします。
当団体の概要や活動趣旨をご説明させていただきますのでお気軽にお問合せください。
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