【事例あり】リフォームで壁を撤去しても耐震性は保てる?

壁の撤去による耐震性への影響は?

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ご自宅をリフォームする際に、思い切って間取りも変更することもあるかと思います。一昔前のnLDKスタイルを脱却し、間仕切り壁を減らして家族が緩やかに繋がることができるような大空間もいいですよね。しかし、壁を撤去することは、耐震性にも影響するのではないかと心配になる方もいるでしょう。

結論から申し上げると、壁を撤去することは"条件付きで可能"です。つまり、撤去しても耐震性に影響がない壁と、撤去したら耐震性に影響が出る、つまり撤去できない壁があるということです。柱や壁は、それ自体が構造体になっているものも多いので、壁一枚を撤去しただけで建物のバランスが大きく変わってしまいます。どの壁がどのような役割を担っているのかを理解した上で、撤去する壁を考えるとよいでしょう。

撤去できない壁とは?撤去できる壁とは?

ここで、具体的に撤去できない壁と撤去できる壁についてご紹介します。

撤去できない壁:筋交い壁、耐力壁

筋交いとは、柱と柱の間に斜めに入っている部材のことで、水平荷重(横からかかる力)に抵抗する役割を果たしています。この筋交いが含まれる壁を筋交い壁といいます。筋交いは建築基準法によって一定の割合で入れることが義務付けられているため、耐震性の理由からだけではなく、法的にも勝手に撤去できないことになっています。

耐力壁とは、壁自体が建物の構造力学上、重要な役割を担っている壁のことです。広義には、上述した筋交い壁も耐力壁に含まれます。主に地震の横揺れや風圧などの水平荷重に抵抗する役割を果たしているので、撤去することはできません。建築構造の一種で壁構造というものがありますが、こちらは壁が構造体としての役割を担っている典型的な例です。

撤去できる壁:腰壁、垂れ壁

腰壁とは、腰の高さほどまである壁のことで、構造には全く影響していない壁になります。例えばリビングのアクセントや、キッチンとダイニングを仕切るなど、緩やかに空間を分けたい時に腰壁が使われます。こちらは撤去することが可能です。

垂れ壁とは、主にキッチンの天井から垂れ下がっている壁のことで、役割としては火災時の煙の拡散を防ぐために設置されたものです。住宅によっては建築基準法で垂れ壁の設置が義務付けられている場合もありますが、キッチンに使われている建材の種類などによっては撤去しても問題ない場合もあります。

参照:https://koba-i.co.jp/2021/09/20/column-17/

撤去する際の注意点

マンションの場合は管理会社に相談を

リフォームを検討されている方のご自宅がマンションの場合は、管理会社に相談をしてからリフォームの詳細を決めましょう。それが分譲マンションだからといって、自由に手を加えてもよいということではありません。マンション購入時の契約書や管理規約などを確認した上で、これからやろうとしているリフォームが許可されているのかどうか調べて見ましょう。

配線への影響も要確認!コンセントの配置はどうなるの?

住宅の壁の中には、電気系統が配線されている場合があります。撤去しようとしている壁にコンセントの差込口があるようなら、別途配線工事も必要になるかもしれません。間取り変更を行った後の電化製品の配置を考え、必要な場所にコンセントを確保しておくことも忘れないようにしましょう。

配線工事など電気系周りは、壁撤去の大工工事とは全く異なる工事になるので、新たに手配しましょう。

耐久性・耐震性も保ちながら壁を撤去しているリフォーム事例

間取りの変更で耐震性もアップ!柱や梁も入れ替えて、大空間を確保

開放的なリビングにゆっくりと時間が流れるアンティークな空間

依頼があった箇所としては、キッチン、お風呂、洗面、トイレ、和室、玄関、外壁塗装と、かなり大掛かりなフルリフォーム工事でした。既存の間取りが細かく仕切られていたので、リビング、ダイニングキッチン、廊下の間仕切り壁を撤去し開放感のある空間を作る為に構造計算をし直しました。柱や梁を入れ換えて耐震性や断熱性能を上げるプランを作成した上で、施主様の拘りと趣向も取り入れて工事をさせていただきました。

施工会社:埼北昭和アルミサッシ販売株式会社

所在地:埼玉県熊谷市中奈良298-3

企業情報:https://blr.jp/saihoku/

フルスケルトンリフォームで、断熱や収納にこだわった快適で健康的な暮らしを実現

愛着のある住まいをフルスケルトンリフォーム!断熱や収納にこだわった快適で健康的な暮らし♪

32年住み続けたマンションをライフスタイルの変化とともにフルリフォームすることに。寒さと暑さが最大の悩みだったので、新たに断熱材を吹き付けました。また、狭さが気になっていたキッチンに関しては、壁の一部を撤去して、リビングとゆるやかにつながるセミオープンキッチンにしました。収納部分の変更や、和室を和洋室に変更するなど、定年後もお仕事を続けるというご夫婦のために、快適さと掃除のしやすさを重視してリフォームしました。

施工会社:オレンジデザイン株式会社

所在地:埼玉県さいたま市大宮区天沼町1-428-2 オークヒルズ天沼1階

企業情報:https://blr.jp/orangedesign-company/

リフォームによって広さ、明るさ、そして安全性も確保

明るく広々とした空間となりました。

ご両親との同居に伴い、住まい全体の間取りを見直しました。大人4人が快適に生活するには狭く、採光が良くないことも悩みでした。そこで無駄なスペースを極力減らし、窓の位置や大きさもリフォームして明るい空間を実現しました。また、ご高齢のご両親が快適に暮らすために階段に転落防止の柱を立て、将来に備えて家全体をバリアフリー化するなど安全面も強化しました。リフォームの際には「長期優良住宅化リフォーム推進事業」を活用し、補助金制度に加え、税制優遇も受けることができました。

施工会社:株式会社スイコー

所在地:宮城県仙台市泉区松森字陣ヶ原50-1

企業情報:https://blr.jp/suikoo/

お気軽にお問い合わせください

リフォームはデザイン性だけではなく構造や設備の安全性にも十分に考慮して慎重に行いたいものです。大切な家族を守る住まいに関することなので、リフォームの際には信頼できるリフォーム会社を見極めることが必要ではないでしょうか。

そのような意味で、国土交通大臣登録団体のベターライフリフォーム協会に加盟しているリフォーム会社は安心して依頼できる会社ばかりです。

当サイトに掲載されている会社以外にも、全国の優良リフォーム会社が当協会には登録されています。下記の検索サイトのリンクから、皆さまのお近くの優良リフォーム会社を探し、ご自宅のリフォームや修理などに関心があれば是非ご相談ください。


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