想いと思い出が残る家

亡くなったご両親とお兄様が建てたこだわりと思い出が詰まった家を相続されたH様。

ご自身も住宅を所有されていたため、この想いの詰まった家に住むことも壊すこともできず、どうすればいいか困っていらっしゃいました。

そのような状況下でご相談に来られ、次の世代への相続も考慮してこの家を壊すのではなくリフォームをして残し、長女様ご家族が住んでいくことがベストという結論になりました。

そこで、小さなお子様と3人暮らしの長女様ご家族の生活のイメージと、家への思いが強いH様が残しておきたい部分をヒアリングしてすり合わせを重ね、プランニングを進めていきました。

こだわりポイント: こだわりキッチン／バリアフリー・介護リフォーム

リフォーム部分: リビングダイニング／キッチン

リフォームギャラリー検索へ戻る

家族時間の過ごし方-1

長女様ご家族の生活はLDKが中心。

一緒に何かをするときも、各々が好きなことをするときも、同じ空間にいて気配を感じることが安心して落ち着ける大切な要素でした。

リビング部分には建具を配置して空間を区切れるようにしておくことで、寝室として利用できるように計画。お子様がお昼寝をするときも夜に寝るときも、途中で起きても扉を開ければすぐそばにいて安心してもらえるようにしました。
寝室としての機能をもたせておくことで、将来ご夫婦で介護が必要になったときの寝室としても使えるように広さを計画しました。

家族時間の過ごし方-2

部屋をL型に設け、その中心にキッチンを配置することで、家事中でもダイニング・リビングの各方向が確認できるようにしました。

思い出の遺し方

お仏壇をH様のお住まいへ移すか、この家に残すかをとても悩まれていましたが、最終的にはこの家に思い出とともに残すことに。

他にも、建てた時にお兄様がこだわった瓦、欄間、下駄箱、スイッチプレートも解体時処分せずに保管することにしました。下駄箱はこの家で再度活躍できるように、WICに配置し、下駄箱に合わせてWICの収納棚を計画しました。

他の欄間やプレートは今後H様のご自宅で形を変えて残していくことになりました。

外観は以前と同じでも、室内は・・・！

以前は純和風の建物で和室の続き間があったこのお家のイメージは、「暗い」「怖い」「寒い」というものだったそうです。外観を変えないために軒の出の深さや窓の交換をしなかったため、「暗いままの家になるのではないか」とご不安だったそうです。
しかし、完成後室内に入っていただくと「え？こんなに明るい？！え？寒くない！」とびっくり！
暗さの原因だった色調や素材に配慮し、光を遮る下がり壁や建具を極力減らしたことで光が奥まで拡散しながら届くようになりました。視線も遠くまで届くようになったことで、広く感じるようになったそうです。
「以前のこの家は怖くて一人でトイレに行くことが嫌でしたが、今では家じゅうどこでも明るくなったので、子供が自由に駆け回っています。お仏壇もあるので両親も親戚も定期的に来てくれて、子供も両親の真似をして拝んでいます(笑)。こんな風に自然とみんなが集まって、ご先祖様を大切にしていくことが身についてくれるのはうれしいですね。私も子供を見習って、この家とご先祖さまを大切にしていこうと思います」とお話しいただきました。